安心日和第三番札所 瑠璃光山 醫王寺・トップイメージ
  • ■ Eメール ■
  • nokami-iouji☆ric.hi-ho.ne.jp
    ☆を@に替えてください。
  • 第三番札所瑠璃光山 醫王寺
  • 第五番札所龍光山 釜滝薬師 金剛寺
  • 第七番札所寳光山 玉泉寺
  • 第十番札所岳原山 泉福寺
  • 第二番札所寳閣山 蓮花寺
  • 全体高野長峰霊場会 五胎健全祈願所
  • 第九番札所天徳山 大日寺
  • 第一番札所幡川山 薬師院 禅林寺
  • 第四番札所寳琳山 大観寺
  • 第六番札所瑞應山 満福寺
  • 第八番札所勅願山 惣福寺
第三番札所 瑠璃光山 醫王寺
  • 御本尊 … 薬師如来
  • 御誓願 … 難病
  • 御真言 … おん  ころころ  せんだり  そわか
  • 御詠歌 … はるばると  医王薬師に  願かけて
    御詠歌 … せせらぎ谷に  心きよむる
  東に霊峰高野山、南に長峰山脈を望み、高野寺領内最西端の番所寺院として造営されたのがはじまりです。
  醤王寺としての歴史は享保6年(1721)栄鏡和上が草庵を結び、御本尊薬師如来を奉安されたことに由来します。『紀伊續風土記』によれば高祖弘法大師作の御本尊として伝えられるところです。
  以来、街道往来の善男善女が高野参拝の出発点として御本尊宝前で道中の無事を祈り、また難病祈願にご利益を授かる願掛寺として知られるようになりました。
  境内には一願不動尊、稚児大師、水子地蔵尊、かさ神尊もまつられ、昼夜を問わず願を掛けにこられる方々の日参もたえまなく、成満の喜びにひたっています。
  近年、醤王寺の象徴ともいえる鐘楼が多くの檀信徒の浄財によって再建され、朝な夕なに優雅な鐘の音が響き渡り、また特に医薬系大学の受験祈願者の方々も多くご利益を授かっています。
  尚、御祈願希望の方は一週間前に御連絡ください。
蓮のこころに学ぶ
大賀ハス  蓮のこころに学ぶ01
  花には人のこころをなごませる美しさがあります。
  洋の東西を問わず、人びとは古来より花と深く関わりながら生活をいとなんできました。
  特に、四季折々の自然の美しさに恵まれた日本人の花を愛する気持ちは、現在にあってもさまざまな形で受け継がれています。
  その花の中でも、仏さまの徳を示す神秘的な花として私たちのこころを引きつけるのが蓮の花です。
  昭和二十六年、植物学者大賀(おおが)一郎(いちろう)博士が並々ならぬ苦心の末、千葉県検見川(けみがわ)の遺跡から弥生時代(約二千年前)の蓮の種子を発見されました。
  大賀博士は昼夜を問わず、祈るような気持ちで見守る中、四日目の夜ふけ、蓮は習性どおりに種子から青い芽をだしたのです。
  あくる年の七月、あざやかなピンク色の花、通称『大賀ハス』が見事に開花しました。
蓮の花とこころ  蓮のこころに学ぶ02
  蓮の花が開花するのは、東の空に美しい明(あ)けの明星(みょうじょう)がかがやく夜ふけの寅の刻(午前三〜四時)と称する時間帯です。
  高野山の修行僧が起床して、仏さまにお供えする『閼伽(あか)水(すい)』を汲(く)むのも同じ時間帯で、古来寅の刻には『水に花が咲く』と信じられ、花水(けすい)と称されています。
  誠にこの時刻は万物寂(じゃく)として声なく、水中の虫も眠ると伝えられ、至極(しきょく)澄浄(ちょうじょう)です。
  弘法大師さまは、『般若心経秘(はんにゃしんぎょうひ)鍵(けん)』の著述で『蓮(はちす)を観(かん)じて自浄(じじょう)を知る』という名句を残されています。
  “美しく咲く蓮の花をこころの眼(め)で観ずれば、自分自身が本来が清浄であることを自覚できる”という意味です。
  つまり、この世に存在するすべての人びとは、一人残らず本来こころの奥底に蓮のような澄浄(ちょうじょう)の美しさを備えているということになります。
  そのこころの美しさは、全(まった)く平等であります。
  どんなお年寄りも赤ちゃんも男も女もなんら差別もありません。
  しかし、そのこころの美しさに気づかず、一生を送っている人がどんなに多くいることでしょう。
  私たちは、お互いにそのこころの美しさのはたらきに、支えあって生きているのです。
  共に生き、共に支える生き方に感謝し、『ありがとう』といえる人生を送りたいものであります。