- 御本尊 … 薬師如来
- 御誓願 … 眼病
- 御真言 … おん ころころ せんだり そわか
- 御詠歌 … よにあるや くすりのいずみ かまがたき
御詠歌 … あさひにうつる りゅうこうのには
当山の薬師知来像は、今から1200年の昔(天長12年)天台山慈覚大師が諸国修行の途上、此の地にさしかかった際、当山より約800メートル下流、釜の淵の『甌穴』(県指定・天然記念物)の神秘にうたれ、御歳42歳の時、心身の病気平癒、特に目の守護仏として彫り上げ、安置なさった仏像です。
善男善女御堂に参寵し、御本尊の御名を唱え、一心に祈念すれば衆病悉除・心願成就の霊験、殊に著しく、また、運勢の『め』、草木の芽にいたるまでご守護いただけると伝えられます。
また、『病めるもの加持水の竹筒に盛りたるを受けて下向し、御名を唱えて目を洗うに必ず利益を得る』と『紀伊續風土記』に記されている如くの名刹です。
ある時、当地方に悪病、特に目の赤い人、苦痛を訴える人々が多く、はやり病が蔓延しました。誰、云うとなく、この仏様・薬師知来様におすがりすれば治ると信じ、早速現在の地に草庵を作り、お祀りしました。年中鴬がさえずり、また参拝の人々の足音、鐘の音、絶え間無しと伝えられています。